おやすみ絵本の大定番!
とてもかわいらしくて、親子愛も感じられるお話です。
あ〜かわいい
おとこの子が、昨夜会ったとてもかわいいお友達のことをママに報告するところから、お話はスタート。
お友達は”よるくま”という名前のクマです。
よるくまちゃんはママを探しにきたそうで、おとこの子は一緒にさがしてあげることに。
お店や公園に行ったり電柱に登ったりして、よるくまちゃんのママをさがす様子が描かれています。
感想を一言でいうと、かわいい!
色もキャラクターもお話もなにもかもが、かわいいです!
酒井さんの絵は、ほんとうに優しい気持ちになれる。
おやすみ絵本ということで、暗い夜のシーンばかりです。
夜の暗闇はこんな風に描くこともできるのかと、素敵すぎてビックリ。
この絵本の夜は、夜らしい暗さのところと、夜ではありえない明るさのところ、どちらも描かれています。
それが、夢なのか現実なのか曖昧にしてくれている気がして、よんでいる間ずっと不思議気分。
よみ終わっても、これは一体なんだったんだろうと楽しく考えられる疑問が残ります。
不思議でやさしい、最高にかわいい絵本です。
そんな最高な絵本を作られている酒井さんのことを調べていると、とんでもないべっぴんさん達と暮らしていることが発覚しました!
ヒエラルキーはまんなからしい
酒井駒子さんは、1966年兵庫県生まれ。
東京芸術大学美術学部を卒業され、絵本作家やイラストレーターとして活躍されています。
絵本作家としては、1998年の『リコちゃんのおうち』(偕成社)でデビュー。
そして、受賞歴がすさまじい方です。
2004年に『きつねのかみさま』(文:あまんきみこ/ポプラ社)で第9回日本絵本賞を受賞!
2005年に『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)で第20回ブラティスラヴァ世界原画展金牌を受賞!
2006年に『ぼくおかあさんのこと…』(文溪堂)でフランスPITCHOU賞とオランダ銀の石筆賞を受賞!
上記の3年連続受賞だけではなく、他にも沢山の賞を受賞されています。
海外の賞も多く受賞されていることから分かるように、日本だけでなく世界で評価されている酒井さん。
すごいです!
でも、酒井さんの著書を見れば、納得の受賞歴でもあります。
酒井さんの著書には『ビロードのうさぎ』(作:マージェリィ・W・ビアンコ/ブロンズ新社)『くまとやまねこ』(作:湯本香樹実/河出書房新社)などがあり、誰もが一度は見たことのあるあの繊細な絵を描かれている方です。
そして絵本には動物がよく登場するので、何か動物を飼ってらっしゃるはずだと、名探偵コナンよろしく推察。
調べてみると、ロシアンブルーという猫を2匹飼ってらっしゃることが判明しました。
猫ちゃんも絵に描いたような美しさです!
ilove.catには、酒井さんのお宅の”ミツさんとコトさん”のお写真が載っています。
それはそれはべっぴんさんですので、ぜひご覧ください!
ちなみに酒井さんのヒエラルキーは、まんなかのようです(笑)
夢でいいから、会いたい!
主人公のおとこの子がよるくまちゃんとママを探すところは、ほんとうにわくわくして楽しい!
さらに、親子愛が伝わってきて感動します。
よるくまちゃんがお母さんを想って泣いたりと、表情をみているだけで、こちらも泣ける!
そして、よるくまちゃん親子だけでなく、おとこの子とママの会話も愛情いっぱいです。
絵本『よるくま』はおとこの子がママへ昨夜のできごとを報告する語り口調になっています。
小さな子どもが、嬉しかったことなどをお母さんに報告する様子って、なんだか泣けてきますよね。
わたしだけでしょうか。(笑)
でも自分に起きた嬉しいことなどを報告するのは、その人が大好きで嬉しい気持ちを共有したいからですよね。
そしてママが優しく返事をしたり、質問したりする姿からおとこの子への愛を感じます。
感動。
しかしながら「これの他にはない!」という程まとまりきった言葉は、酒井さんのなせる技という感じです!
そして最後は、おやすみ絵本らしいなんともほっこりな終わりを迎えます。
絵本のストーリーそのままでいいから「今日よるくまちゃんに来てほしい!」と思ってしまう絵本です。
ぜひこの絵本『よるくま』をよんでワクワクしながら眠りについてください。