かわいらしいペンギンが、かわいらしい体操をしている姿を描いた絵本。
初見でも30秒あれば読めてしまうくらい短いお話です。
しかし、何度も読み返してしまうため、結局ながいお話の絵本を読むのと同じだけの時間を費やしてしまうでしょう。
絵も文字も体操もすべてがかわいらしい。
小さな子どもが怪我をしないようにという配慮である”厚めの紙”や”紙の角が丸い”ことも、なんだか優しい気持ちにしてくれます。
背景が黄色なのも元気になる!
そんなこんなで、とにかく癒されます。
そして、大人のペンギンと子どものペンギンがただただ体操をしてるだけなので、何も考えずに読める絵本です。
この『ぺんぎんたいそう』で作者の齋藤槙さんという名前を初めて聞かれた方も多いと思います。
齋藤さんはいったいどのような経歴をお持ちなのでしょうか、見ていきましょう。
とにかく色が美しい
齋藤槙さんは、武蔵野美術大学卒業の女性。
なんと大学在学中から絵本づくりをされていたとのこと!
書籍化されているのは『ぺんぎんたいそう』だけですが、福音館書店の月刊誌や小学館の『0,1,2歳ママバッグえほん だっこっこ』などでご活躍されています。
動物をとても魅力的に描かれており、特に色の表現が素晴らしいです。
『ぺんぎんたいそう』では、背景に映えるようあえてシンプルなかわいい絵を描かれている印象をうけます。
しかし、齋藤さんの描くゾウの美しさ…衝撃的!
さまざまな色が混ざりあっていて、なんとも不思議で素敵な色をしています。
もし「このゾウは神様の使いです」と言われれば、あっさりと信じることができるようなゾウです。
その美しいゾウは、齋藤さんご自身のWebサイトSAITO MAKIで”blog”のタイトル上に登場します。
まずWebサイトそのものが大変にオシャレです。
そして、ゾウ以外にも鳥や魚など齋藤さんが描かれている作品がたくさん載っていますので、ぜひ一度ご覧になってください。
ペンギンは”動き”が魅力的!
齋藤さんはほんとうに動物を魅力的に描かれる方なので、この『ぺんぎんたいそう』にもペンギンの魅力が詰まっています。
絵はとてもかわいらしく、シンプルに描かれており、自然とペンギンの動きに目がいくように作られている絵本です。
この絵本を読むと、ペンギンとは何よりも動きが魅力的なんだと気付かされます。
一度は動物園で見たことがある動きが、体操として描かれていて、なんとも癒される!
そしてペンギンのもうひとつの魅力”大人と子どもで姿が大きく変わる”ことも自然とわかる、ペンギンファンにはたまらない絵本です。
ちょっと動物園に行きたくなったり、ラジオ体操でもしようかなと思ったりすると思います。
でも、あたまは使わずに読める絵本なので、ボーっとしたい時にオススメです。