わかってらっしゃる!!『コロッケ できました』作:彦坂有紀/もりといずみ(講談社)

コロッケできました 《hungry》食欲をわかせたいとき
画像出典:講談社

おいしそうなできたてのおかずをどう食べるかを描いている絵本です。

このどう食べるかのチョイスが良い!

一緒に食べ歩きしたいくらい、趣味がおんなじでした(笑)

そのままのコロッケなどの絵を見ていてもお腹がすきますが、この”どう食べるか”の絵を見ているともう我慢できません。

昼間に読んだら、晩ごはんに作ることが可能です。

しかし、うっかり夜に読んでしまったら、コンビニまで走ることになるでしょう。

昼間に読むことを強く提案する、お腹がすく一冊です。

さて、この美味しそうな絵はいったいどのように描かれているのでしょうか、詳しく解説していきます。

ただの絵本ではない

表紙でもわかるように、とても”優しい”美味しそうな絵によって絵本が作られています。

この”優しい”絵の理由は、なんと木版画だからです。

印刷技術が進歩する以前には、石版画のものがありましたが、この絵もパソコンで描くようになってきている時代に木版画。

かなり手間も時間もかかってしまうでしょうから、それだけでもすごいです。

更に、木版や浮世絵の素晴らしさを広めるためにワークショップや本格的な木版の授業なども行われています…すごい!

一度衰退してしまったり、興味を持たれなくなってしまった文化や伝統工芸を広めるための活動は、簡単なものではないと思います。

しかし、伝統工芸を広める活動が、作品の認知度が高まるという結果をともなっているところが本当にすごい!

おふたりの手がけた作品には、講談社の絵本『パン どうぞ』やキリンビバレッジの一般飲料”晴れと水 手摘みレモン”のパッケージなどがあります。

カレンダーやTシャツなども作られているので、絵を見たことがある方も多いかもしれません。

特においしそうなパンの絵を見かけたら、このおふたりの作品を疑ったほうがいいでしょう。

女子クリエイターのためのライフスタイル作りWEBマガジン”haconiwa”によると、彦坂さんのお母さんがパン教室の先生をされており、パンが昔から好きだった為パンの作品が多いとのこと。

ほんとうにパンの焼き色が絶妙で、触感まで感じられそうな絵です。

この『コロッケ できました』にもおいしいパンが登場します。

ちなみに作者の彦坂有紀さんは女性で、もりといずみさんは男性です。

絵の方がいい!

この絵本は、まずできたてのおかずが登場し、次に”どう食べるか”が描かれます。

そして”どう食べるか”のページには、お腹をすかせる工夫がもうひとつ。

それは”食べかけ”の絵があることです。

確かに、食べかけや食べているところって美味しさがより伝わって来ますよね。

それを版画で表現するなんて、なんて素晴らしい!!

テレビで、ただかわいいだけの女性が食べているところを見るよりよっぽど伝わる!(笑)

かわいい人は見ているだけで癒されるので、それだけでもう価値があるのかもしれませんが…

とにもかくにも、このお腹がすく木版画絵本をぜひ読んでみてください!