言い方って大事『ほんとうのことをいってもいいの?』文:パトリシア・C・マキサック/絵:ジゼル・ポター/訳:ふくもとゆきこ(BL出版)

ほんとうのことをいってもいいの? 《blue》悲しくなりたいとき
画像出典:BL出版

嘘をついて怒られてしまった主人公の女の子リビーが、絶対に”ほんとうのこと”を言うと決意し、実践していくお話です。

彼女は一生懸命”ほんとうのこと”を言います。

「それは、本気で悪気ないのかな?」と聞きたくなるほど。

実際”ほんとうのこと”を言ったあとの顔が…ドヤ顔に見えるところもあるんですよ。

読み進めていけば、彼女が「ほんとうのことを言わなくては」という使命感で言っているとわかるんですけどね。

しかしながら、ほんとうのことを言うって難しい!

リビーはまさに空回りという感じで失敗を重ねてしまいます。

もしかすると、読んでいる内に過去の同じような失敗を思い出してしまい、涙が出る方もいるかもしれません。

ただ彼女の様子を見守りながら、コミュニケーションスキルを学べますので涙をぬぐって最後まで読んでみてください。

よく見たら、笑えるはずですので(笑)

なぜなら絵、いいんです。

みんな個性的なお顔立ちで、表情もナイス!

なにより「リビーの髪の毛、どうなっているの?」とツッコまずにはいられません。

お話は考えさせられる内容なのに、思わず笑ってしまう絶妙なバランスの絵本です。

人によっては泣いてしまう場面もあるかもしれませんが、ジワジワと笑いがこみ上げてくる思いますので、ぜひ読んでみてください。

作者のお二人は、こんなにもバランスの取れた絵本を他にも作られているのでしょうか。

気になるので、調べてみたいと思います。

ちょっと考えさせられる絵本。

文を書かれているパトリシア・C・マキサックさんは、アメリカ出身の女性。

2017年に他界されるまでに、なんと100冊を超える児童書を生み出しています!

絵を描かれたジゼル・ポターさんは、これまたすごい経歴。

生まれは人形劇の一座、そのメンバーとして活動した後に絵の才能が認められ”雑誌ニューヨーカー”のイラストレーターになられたという方です。

おふたりの作品についてですが、パトリシア・C・マキサックさんの日本語訳された絵本には”奴隷”の少女が主人公のお話『クロティの秘密の日記』があります。

そしてジゼル・ポターさんの日本語訳されている絵本は『子どもたちに自由を!』や『おばあちゃんのちょうちょ』などいくつかあり、作者のおふたりが携わっている作品はちょっと考えさせられる内容の絵本が多いです。

社会派絵本といいますか道徳絵本といいますか、そんなちょっと考えさせられる絵本を読んでみたいという時は、このおふたりの作品を読まれるといいかもしれません。

おもいやりが何よりも大切。

この絵本のテーマ、なんて難しいんでしょう。

様々な出来事を経験し、反省をしてきた大人でも”ほんとうのこと”で人を傷つけてしまうこともありますよね。

わたしも恥ずかしながら「またやってしまった」と後悔しては、反省するという思考と数十年くされ縁です。

だから、リビーのお母さんの言葉にハッとさせられます。

おもいやりがないと何もうまくいかない、そんな当たり前のことを思い出せる素敵な絵本。

そんな素敵なお話を面白くしてくれる絵も最高です。

とにかくこの絵本は、人物の表情とポーズに注目して読んでほしい!

楽しくなりたいときにオススメですが、人によっては泣けるかもしれない『ほんとうのことをいってもいいの?』ぜひ手にとってみてください。