「バーニンガムのえいごえほん」という子ども向けの英語学習絵本です。
とにかく好みな絵本
「バーニンガムのえいごえほん」という通り英単語とその日本語訳、そして発音が載っています。
もちろん意味がとらえやすいように、かわいい絵つきで!
とびっきりかわいい英単語帳のような感じで、読むというよりは見るという感じの絵本です。
ボーッとしたいときに見ていただくのがいいと思います。
わたしは、この絵本のやわらかい色味がとても好きです。
子どもらしい真っ赤なほっぺをしたおとこの子も、とてもかわいい。
そして絵本のつくりがすごく素敵です!
この絵本は、見開き1ページで反対の意味になる英単語を紹介。
たとえば【heaby:おもい】【light:かるい】という反対ことばが見開きページで描かれます。
説明として描かれる絵は、もちろん対象的な絵です。
最初のページと最後のページには、ちょっとストーリーも感じることができます。
ただし、最後のページの方は「え?」と心配になってしまうかもしれません(笑)
英語絵本ですらユーモラスに作られてしまう作者の方は、ジョン・バーニンガムさんです。
「あの絵本も?あの絵本も!あの絵本まで!?」と驚いてしまうほど、すごい方でした!
思っていた以上にすごい方!
ジョン・バーニンガムさんはイギリス出身の男性。
イギリスで1年間に出版された絵本のなかから、最も優れた絵本の画家を選ぶ”ケイト・グリーナウェイ賞”をはじめて2度受賞された方です。
ケイト・グリーナウェイ賞を受賞したのは、1度目が『ボルカはねなしガチョウのぼうけん』2度目が『ガンピーさんのふなあそび』という作品。
1984年には『おじいちゃん』という絵本で”エミール/クルト・マッシュラー賞”を受賞されていたりと、世界中で高く評価されている絵本作家です。
ちなみにエミール/クルト・マッシュラー賞とは、1982年から1999年まであったイギリスの絵本賞のこと。
毎年、子どもたちの想像力を豊かにする絵本を作った、イギリス在住の作家などに贈られる賞だったようです。
そしてジョン・バーニンガムさんは、可愛らしい絵とユニークなタイトルが強く印象に残る数々の絵本を作られています!
たとえば「先生の圧が鬼!」と感じてしまう表紙の『いつもちこくのおとこのこージョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』
他にも『アボカド・ベイビー』や『エドワルドせかいでいちばんおぞましいおとこのこ』といった、タイトルだけで笑ってしまう絵本を作られています。
上記の絵本は、内容もやっぱり面白くて「そんな方が描けば、えいごえほんも面白くなるな!」と納得できてしまう作品です。
また、奥さんのヘレン・オクセンバリーさんも絵本作家。
ご夫婦で『あかちゃんがやってくる』という絵本を共作されています。
ヘレン・オクセンバリーさんは『かぞく』『あそび』『ともだち』といった文字のない知育絵本シリーズなど、赤ちゃんの絵本を多く作られている方です。
改めてご夫婦そろって絵本作家という方は、けっこう多いんだなと思いました。
絵本を共作していて、ケンカになったりするのでしょうか。
気になります!(笑)
全単語つくってほしい!
この絵本は1ページ1ページがポストカードのようです。
背景は白色ですが、ページの端だけ色鉛筆で描いた線で色がつけられています。
その線が、網のようになっていて、なんだかかわいい。
線の間にすこしだけ白い背景が見えることで、ページ全体がふわっとした優しい感じがします。
ページ数は見開き10ページで、紹介されている単語の数は20個。
バーニンガムのえいごえほんは、『はんたいことば』の他に『いろ』『かず』『あるふぁべっと』の3つとあわせて4種類あります。
もっと読みたい!
バーニンガムのえいごえほんが、もしすべての英単語を網羅してくれたとしたら、英語を好きな子どもたちがすごく増える気がします!
こんなにかわいい絵で全単語を説明するのはとてつもなく大変で、無理でしょう。
しかし、この絵本を見ると「全単語描いてほしい」と思わずにはいられません!
ジョン・バーニンガムさんのちいさな作品集を見ると思って、ぜひ読んでみてください。