なんともパンチの効いたタイトルです。
子どものために買うには、買っていいものか迷うほどのインパクトがありますね。
しかし、泣けます。
わたし(猫)の視点で、げぼく(飼い主の少年)との日常を描いています。
読み終えたとき、猫を飼っている方だと大号泣かもしれません。
もしあなたが犬派だったとしても、うっかり泣いてしまうでしょう。
そんな素敵な絵本を発行されている会社の名前は”アルファポリス”まったく聞いたことがありませんでした…
「他にも素敵な絵本を作られているかもしれない!」と思い、調べてみました!
書籍化されて、ほんとうに良かった
この絵本は”アルファポリス”というWebサイトにて実施された第9回絵本・児童書大賞に参加した作品にイラストをつけたものです。
アルファポリスとは、小説や漫画などを誰でも読むことができ、また誰でも投稿できるWebサイトです。
運営元は同じ”アルファポリス”ですが、絵本の紹介については”絵本ひろば”という小説や漫画とは別のWebサイトで行われます。
絵本でも書籍化されたものもは『みんな、ワンダー』(著:R・J・パラシオ/訳:中井はるの)や『さむがりループとながぐつ』(著:前田舞)などいくつかあります。
しかし、基本的にはWebサイト上でのみ読める絵本が主流です。
わたしは絵本を紙で読みたい派なので、この『わたしのげぼく』が書籍化されてほんとうに良かったと思います。
猫ってあたまがいいんです
飼い主の少年は、自ら「このこがいちばんかわいい!」と猫を選んだこともあって、毎日トイレをそうじしたり、遊んであげたりとなんとも健気です。
それに比べて、お世話されているときの猫の表情ったら…まったく感謝してません!
あぁこの少年は片思いなんだな、でも相手が猫様だからしょうがないと思いました。
しかし、本当はちゃんと両思いなんですね。
猫目線での絵本ということで、どういう理由で行動をしているのかが描かれ、なんだかんだ猫も少年が大好きなんだなというのがよくわかります。
個人的には、ケンカしてしまう場面で「ここでのわたし(猫)の行動はすべて仲直りしたいからやってるんだな〜」と、一方通行ではないんだと感じました。
じつは、げぼくという呼び方も”かれ”ではよそよそしいからという理由で呼んでいるんです。
そういった猫の考え方につい納得しながら読んでしまいます、猫飼ってないのに。
そして、読み手に涙を流させることがもうひとつあります。
それは、猫の頭のよさが描かれていること。
「あ~これ、猫の勘違いだったらいいのに」と思ってしまいます。
動物と一緒に生活することを動物の視点から考えられる絵本です。
動物を飼ったことがある人もない人も、猫派の人も犬派の人も涙してしまうでしょう。