その思考回路、ナゾです!『ふくろうくん』作:アーノルド・ローベル/訳:三木卓(文化出版局)

ふくろうくん 《happy》楽しくなりたいとき
画像出典:文化出版局

とても優しくて、ちょっと可笑しな”ふくろうくん”の日常を描いた5つのお話をまとめた絵本です。

アーノルド・ローベルさんならではのクスクス笑えるお話が集まっています。

もし1ページだけ見るとしたら、2つ目のお話”こんもりおやま”の最後のページを見てください。

「そうだよね、疲れちゃったし、そうなっちゃうよね」と理解しながらも、笑わずにはいられない絵と言葉になっています。

三木さんの翻訳も最高で、特にセリフはふくろうくんの人柄がにじみ出ていて、なんだかほっこり。

そしてふくろうくんの顔は、ふくろう特有のまるくて大きな目によって常にビックリ顔をしています。

ふくろうくんは基本的には何を考えているのかわからないので、つい何も考えていないのかなと思ってしまうんです。

しかし、実はすごく優しいことを考えていたりします。

読めば「ふくろうくんの頭の中、いったいどうなっているのだろう」という疑問を持たずにはいられません。

そんな、優しい気持ちになるおもしろ絵本を作られているのは、あのアーノルド・ローベルさんです。

改めて、ローベルさんがどのような作品を作られているのかご紹介したいと思います。

人気も実力もある

作者のアーノルド・ローベルさんは、アメリカ、ロサンゼルス出身の男性。

ロサンゼルスからニューヨークに移り住み、同じく絵本作家のアニタさんとご結婚され、おふたりで作られた絵本も出版されています。

1987年に他界されるまで、日本語訳されているものだけでも50作以上の絵本を生み出した大人気絵本作家です。

小学校の教科書でおなじみ『ふたりはともだち』収録の”おてがみ”は、今でもまだ小学校2年生の教科書に載りつづけています。

また、その人気は他界されてから30年以上経つ今でも衰えておらず、なんと2017年になってアーノルド・ローベルさんのデビュー作『マスターさんとどうぶつえん』が好学社より発売されました!

愛されすぎです!

もちろん人気だけでなく、実力も確かで『ローベルおじさんのどうぶつものがたり』という作品では、1981年にアメリカでその年に出版された最も優れた子ども向け絵本に授与される賞である”コルデコット賞”を受賞しています。

タイトルからは絶対想像できないお話

この絵本には、5つのお話が入っています。

タイトルは、以下の通りです。

  • おきゃくさま
  • こんもり おやま
  • なみだの おちゃ
  • うえと した
  • おつきさま

このタイトルでお話を想像しても、絶対当たらない。

ほんとうに予想外なおきゃくさまだし、おやまだし、うえとしたです(笑)

例えば、4つ目のお話”うえと した”の「いっぺんに 2かいと 1かいに いられる やりかたが あるはずだぞ」という発想から、ふくろうくんは実証実験をしていきます。

すっごく一生懸命ですが、その実験方法…思いつきません!

このようにふくろうくんが予想外な思考回路の持ち主なため、お話の予想もつかないのです。

そんな予想外の連続でつい笑ってしまう絵本『ふくろうくん』ぜひ楽しくなりたい時に読んでください。